難易度・弾き方・練習のコツを解説!

1. 全体の難易度 5(上級)

冒頭はゆったりしていますが、中間部の左の16分音符、右の声部弾き分けの難易度が高く、5。
ツェルニー40番、ソナタアルバム中・終盤、Bachシンフォニア・平均律程度です。

2. 冒頭

1. 3度の上のメロディーを出しましょう

この曲の3度は上がメロディーとなっています。
「下の音の指」を浮かせ、「上の音の指」だけが底まで打鍵されるようにしましょう。
メロディーが美しく浮き立つようになります!

黒鍵と白鍵では高さが異なるので、それも考慮した上で「指の形」を決めていきましょう。

2. 和音の上の音を響かせましょう!(華やか)

和音の上の音を浮き立たせると、輝かしい、軽い響きとなります。
和音の下の音もしっかり出すと、厳かな、厚みのある、重い響きとなります。

どちらの響きを選ぶかはイメージ次第ですが、この曲は上の音を出すと雰囲気に合わせやすいです。

3. 美しく、そして自然にテンポを揺らすために

テンポを揺らす時はいくつかポイントがあります。
ここでは分かりやすいものを例に紹介します。

1. 1フレーズの中で

フレーズの最初は「ゆっくり」、だんだん速めて、最後はまた「ゆっくり」が基本です。

2. ジャンプの「間」

自分で声に出して歌ってみると、高音にジャンプする時は自然と「間」を取りたくなると思います。
これをピアノで表現できたら素敵です。

ジャンプの「間」は必ず必要というわけではなく、 『フレーズの歌い方』しだいで「間」を取らずにテンポ通りに行った方が良いことも多いです。

3. 長い息でドラマを作って

1フレーズ、1フレーズだけでなく、頂点に向かってどのようにドラマを作るか、「長い息」での強弱やテンポの揺らし方を考えてみましょう!
音源では3回目の頂点に向かって、このようにドラマを作っています。

4. アルペジオで表情を出しましょう!

楽譜上では、アルペジオのスピードについて書かれていませんが、 力強く一気に弾くと『華やか』、弱く・揺らしながらだと『幻想的』なイメージになります。

5. 初心者の方に弾きやすい指使いについて

楽譜には右手の3度を両方レガートできる指番号をふりました。
ただ、初心者の方にとっては難しいと思いますのでカッコの指番号でも良いかと思います。
お試しください!

6. 2連符のカウント方法

曲中によく出てくる2連符は16分音符でカウントすると分かりやすいです。

7. ジャンプの次の音が飛び出ないように注意!

ジャンプした勢いで弾くのではなく、一旦ブレーキをかけてから弾いた方が、ピアニッシモにしやすいです。
そのためにも「ジャンプそのもの」は素早く行うように意識しましょう。

3. 中間部~再現部

1. 難しい16分音符。左は「和音の形」を作りましょう。

Pのコントロールが難しい16分音符です。
左は「和音の形」を作り、動作を小さくして近くからそっと打鍵しましょう。

2. 指くぐりは「横移動」を意識しましょう!

指くぐりする時に手首を「上げ下げ」したり「ひねったり戻したり」すると、アクセントがついてしまったり、音量がコントロールしづらくなります。
「横移動」を意識して、手首の「上げ下げ」や「ひねり」を最小限に抑えましょう。

3. 対旋律を出すために指の形を工夫しましょう

抑えたい音だけを浮かせて、アルトとテノールを出しましょう。
もし出来たら・・・音を強く出すだけでなく、フレーズ感を意識して(音量やリズムをコントロールして)あたかも二重奏しているように弾けると良いです。

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